「おかしなニオイがしても何にも思わんけどね」
「すでに消費者の口に入ってるかもしれないのに・・・」「ふてぶてしいにもほどがある」――。インターネットには、みのりフーズの「実質的な経営者」とされる岡田正男氏の暴言に、怒り、呆れぎみの声が多く寄せられている。
囲まれた報道陣に、「開き直り」とも思える発言がこれだ。
「違法性があるとは全然思っていない。タダでもらって売ったのならともかく・・・」
消費者に対しては、
「私ら昔食べる物が無いもんだから腐ったご飯も洗って食べた。おかしなニオイがしてもこどもの頃は平気で食ってた人間ですから。何にも思わんけどね」
たしかに、賞味期限は安心して食べることができる期限を表示しているので、期限が過ぎたからといって必ずしも食品が腐って食べられなくなっているとは限らない。
とはいえ、廃棄処分になるはずの食品を横流しで手に入れたうえ、不正転売した「経営者」に、「腐ってもいない食べ物でガタガタ言うな」などと言われたくはない。
その悪びれる様子もない態度に、インターネットでは、
「じゃあお前が残さず食って処分しろや」
「俺が大丈夫だからみんな大丈夫ってか。いいかげんにしろよ!」
「時代に取り残されたんか? 企業の責任者が言う発言じゃない」
「社長本人も『食中毒になったから騒ぐならわかるけど、何で買った売っただけで騒ぐねん...』としか思ってなさそう」
「お前が食うのは勝手や。それを人様に売るなボケ」
と、怒りが収まらないようなのだ。
伝票記録なく、いつ、どこに、どれだけ流れたかも不明
みのりフーズは、代表者を含め3人の会社。岐阜県に麺類製造業として届け出ていて、認可を得ているが、認可を申請した代表者は「名ばかり」。実質的に経営していたのが岡田正男氏で、もう一人の社員が岡田氏の指示のもと働いていたという。
岡田氏が、食品衛生上の管理運営にあたる食品衛生責任者の資格を取得していたことから、食品販売を手がけるようになったとみられる。
現在、廃棄食品の詳しい流通経路などの解明に追われている岐阜県によると、岡田氏は商品の入手先については、108品目のすべてを「ダイコーから仕入れた」と話しているものの、いつ、どこで、どのくらいの量を入手したのか、また入手した商品をいつ、どこに、どのくらい売ったのか、具体的なことには「わからない」「覚えていない」を繰り返しているという。
「実際に(伝票類などの)記録が残されておらず、どこまで流通しているのか、消費者が買ったのかも調査中です。現在は残っている商品に記載されている製造元などから一つひとつ確認作業を進めているところ」と説明。岐阜県も手を焼いているようだ。
岡田氏は、岐阜県の調査に「取材陣に囲まれていて、どうにもならない」などとも漏らす半面、メディアから取材でマイクを向けられれば、
「ダイコーから(マルコメ)味噌を仕入れ、弁当屋に売った」
「(ニチレイの商品も)すべてダイコーから仕入れた。賞味期限が切れた物であったと思う」
などと、しっかりと証言。
報道陣から、「誰かに隠せと言われていた?」との問いには、
「ダイコーから隠せるものなら隠せと指示された」
という趣旨のことを、ペラペラとしゃべっている。
「食の安全」なんてあったものではない。