日没前後の
薄暮の時間帯に交通事故が相次いでいることから、
国土交通省が、一定の暗さになった時点で車のヘッドライトが自動で点灯する機能を新車につけるよう、自動車メーカーなどに義務づける検討を始めたことが分かりました。
警察庁によりますと、去年1年間に起きた全国の交通事故の死者4113人のうち、日没の前後1時間ずつの
薄暮の時間帯に死亡した人は535人と全体の13%を占め、依然として
薄暮の時間帯の交通事故が相次いでいます。
このため、車の機能を向上させて
薄暮の時間帯の事故を減らそうと、
国土交通省が、周辺の明るさを検知して一定の暗さになった時点で車のヘッドライトが自動で点灯する機能をつけるよう、自動車メーカーなどに義務づける検討を始めたことが分かりました。
対象となるのは国内の自動車メーカーと輸入事業者が販売する4輪車の新車で、この機能では、辺りが暗くなると自動でライトがつく一方、明るくなると自動でライトが消えるということです。
国土交通省によりますと、こうした機能がすでに義務づけられているEU=
ヨーロッパ連合の各国に比べて日本ではライトを点灯し始める時間が遅く、歩行者などが車に気付くのが遅れるケースもあるということです。
国土交通省は今後、専門家で作る審議会で意見を聞いたうえで、
道路運送車両法に規定されている保安基準を改定する方針です。