BPO人権委:TBSの佐村河内守さんへの人権侵害認定
偽った印象って、事実、偽ってたんじゃね~かよ!!
放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送人権委員会は17日、別人による作曲が問題となった佐村河内守(さむらごうち・まもる)さんの謝罪会見を放送したTBSテレビの情報バラエティー番組「アッコにおまかせ!」について「名誉を毀損(きそん)する人権侵害があったと言わざるを得ない」として、再発防止を求める勧告を発表した。
対象番組は昨年3月9日に放送された。会見場で佐村河内さんがペンを受け取る場面を、「普通に会話が成立」というナレーションを付けて紹介するなどした。これに対し、佐村河内さんは「聴覚障害者を装って会見に臨んだとの印象を与えた」として昨年8月に人権委に申し立てた。
人権委はペンを受け取る場面などを問題視。「手話通訳の必要がないという印象を与えた」などとして「複数の放送倫理上の問題があった」と判断した。「情報バラエティー番組には、事実を事実として正確に伝えることも求められる」とも指摘した。
佐村河内さんの代理人弁護士は「決定によって個人の人権が救済される道が開かれたのみならず、BPOが放送の質の向上という役割を存分に発揮されたことに、感謝と敬意を表する」。TBSテレビ広報部は「決定を詳細に検討し、今後の番組作りに生かしたい」とコメントを発表した。
一方、昨年5月24日に放送されたフジテレビの大喜利・バラエティー番組「IPPONグランプリ」は、佐村河内さんを想定した出題があったが、「許容限度を超えて名誉感情を侵害するものとは言えず、放送倫理上の問題も認められない」と結論付けた。
http://mainichi.jp/select/news/20151118k0000m040059000c.html