どこかのキチガイかと思ったら犯人はカラスw
で、対策が1円の出費もなく効果テキメン!
で、知能の高いカラスはその対策に対抗手段を・・・
人間とカラスの壮絶なワイパーゴム争奪戦の幕が上がった!
ある日突然、駐車場にとめてあった車のワイパーのゴム部分が引きちぎられ、あたりにばらまかれる。そんな奇妙な「事件」が、大分市の三佐(みさ)地区で相次いだ。子どもたちが通う小学校のほか、月10台ほどが被害に遭ったところもある。だれが、何のために? そして、その被害を激減させた秘策とは――。
被害が集中するのは、三佐5丁目。大分市東部で臨海工業地帯に近く、住宅が多いエリアだ。市によると、ほかの地域で被害は確認されていないという。
地元の市立三佐小学校では、3年ほど前から敷地内の3カ所の駐車場で被害が出るようになった。ワイパーのゴム部分が「さきいか」のように裂かれ、至る所に落ちていたという。2013年夏からの半年間の被害は、落ちていたゴムを回収しただけで約20本に及んだという。
犯人は、カラスだった。
三佐小近くにある公民館の職員、野上美王子さん(45)は13年秋、小学校の駐車場でカラスが3台の車の上を行き来するのを目撃した。カラスはゴムの端をくわえて裂き、無造作に捨てていったという。「器用にとるんだなあ……と思いました」
その姿は、近くの大分東警察署や、弁当業者の駐車場でも目撃された。
何とかならないものか。思案の末、出てきたアイデアは「駐車中はワイパーを立てておく」こと。カラスが足でワイパーを押さえられないようにし、くわえにくくする狙いがあった。
この、シンプルだが鋭い発想は、三佐小の教職員の間でうまれたという。同校では昨年4月に校長が交代。前校長は「この対策を徹底してください」と引き継ぎ、入れ替わりで着任した伊藤浩教頭(56)を中心に、教職員や来校者に対し、車をとめている間はワイパーを立てるよう呼びかけた。
被害を受けた弁当業者も今年1月、同様に、駐車時にワイパーを立てるようになった。三佐小から教えてもらったわけではなく、従業員同士で「横にしてとられるなら立ててみよう」と思いついたのがきっかけだったという。
対策はさらに地域に広がり、周辺のマンションの駐車場でもワイパーを立てた車が何台も見られるようになった。
効果はてきめんだった。
弁当業者は月10人ほどが被害に遭っていたが、現在は立て忘れた数人にとどまる。三佐小も昨年度はやはり立て忘れで約20件の被害が出たものの、今年度は呼びかけが浸透し、ここまで被害は1件だけだという。
自らも被害に遭った伊藤教頭は「カラスのいたずらといっても、直すにはそれなりにお金がかかる。笑い話で終わることが多いですが本当に困ります」と話す。
そして、こう決意を語った。
「これからも小まめに呼びかけます。カラス君の好きにはさせません」(稲垣千駿)
■時間を持て余す? 遊びのような行動
知能が発達しているカラス。生態に詳しい東京大学名誉教授・樋口広芳氏(鳥類学)によると、都市部のカラスは、確実にエサがある場所をみつけると、余裕ができて時間を持て余すのか、「遊び」のような行動を繰り返すという。時に滑り台を滑ったり、電線からぶら下がったりと、「生きるため」の行動とは無関係のことをする姿が確認されている。
樋口名誉教授は、三佐地区では、車が多い駐車場がカラスの格好の遊び場になったとみる。「ほかの鳥はしないが、カラスは、生活に何の影響もないことを楽しんでやる。いかにもカラスらしい行動です」と指摘する。
http://www.asahi.com/articles/ASHCJ4T43HCJTPJB00H.html?iref=comtop_6_02