プッシュロッド式じゃないアメリ車なんて、アメ車じゃない!!(偏見w)
どうやら噂は本当だったようだ。シボレー「コルベット」の2018年モデルでは、少なくとも1つのグレードに、プッシュロッド式(OHV)ではなくダブル・オーバーヘッド・カムシャフト(DOHC)エンジンが搭載される可能性があるようだ。ゼネラルモーターズ(GM)のサービスやパーツを管理するサイトに掲載された資料には、同社の2018年版パワープラント一覧に「LT5」という型番と6.2リッターという排気量が記載されており、それがコルベットに振られた記号と対応していることが判明したのだ。
LT5という名称には聞き覚えがある。コルベットに採用された、最後のDOHCエンジンに付けられていた名前だ。ロータスが設計し、マーキュリー・マリーン社が製造したこのV8エンジンは、1990〜1995年型「コルベット ZR1」に搭載されていた。下に掲載した資料の中で注目すべきは、新型LT5がすべてアルミニウム製で、過給器は装備される気配がないという点だ。つまり、自動車情報サイト『The Drive』が指摘するとおり(掲示板サイト『Reddit』でも話題になっていた)、このLT5は噂されている新型「ZR1」には採用されないだろうということになる。なぜなら、ZR1は先代モデル同様、「Z06」を上回るパワーになるはずなので、ターボチャージャーやスーパーチャージャーを持たないLT5では、スーパーチャージャー付き「LT4」型6.2リッター・エンジンが生み出す650hpを上回ることは難しいからだ。
こうなってくると、やはり頭をよぎるのが"ミッドシップのコルベットが登場するという説"だ。プッシュロッドを凌ぐオーバーヘッドカムの長所を生かすなら、当然ながらフェラーリや「フォード GT」などのスーパーカーのように、シート背後にエンジンを搭載するミドシップ・レイアウトのアイディアが浮かぶ。DOHCエンジンは高回転化しやすく、吸排気バルブの開閉タイミングやリフト量をそれぞれ調整することができる。もしかしたら、甲高い唸りを上げる高回転エンジンが、シボレーの伝統的なスモールブロック特有の低速トルクに代わるかもしれない。ただし、DOHCエンジンは通常、プッシュロッド式より大きくて重くなるので、決して利点ばかりではない。
我々はこの件についてGMにコンタクトを取ったが、同社からコメントは得られなかった。当然かもしれないけれど。