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国交省の「指示」を完全無視した三菱自動車の厚顔

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もう、この会社ダメでしょ
リコール隠しで地獄見たはずなのに、再測定でも不正やらかすって・・・ 



三菱自動車立ち入り検査結果(1)

 国土交通省は9月15日、三菱自動車の益子修会長兼社長を国交省に呼び、驚くべき内容の文書を手渡した。何が「驚くべき内容」なのか。三菱自動車に対して「常軌を逸する事態」「憂慮を禁じ得ない」といった、役所が普通は使わない言葉を並べて、激しく弾劾したのだ。


 国交書が出したのは「三菱自動車への立ち入り検査結果について」と題する自動車局名の文書。そして、検査結果を踏まえた「燃費・排出ガス試験に係る不正行為への対応について」と題する石井啓一国交相名の文書だ。いったい三菱自動車は何をしていたのか。文書の中身を報告する。

本社と名古屋製作所に立ち入り検査

 まず、時計の針を3週間余りさかのぼらせる。8月30日、国交省三菱自動車に対し、販売中の8車種の販売を自粛するよう指示した。RVR、ミラージュ、パジェロアウトランダーPHEVなどである。

 4月に三菱自動車の軽自動車で燃費偽装が発覚した。調査中に、燃費値算出のもとになる走行抵抗値について、軽以外の車種でも法令で定められていない方法で測定していたことがわかった。このため、三菱自動車は法令に沿った方法で再計測したとして国交省に燃費値を提出した。国交省が確認すると、この再測定でも不正が判明し、三菱自動車に販売自粛を指示したのだ。

 国交省は自粛指示から3日後の9月2日、三菱自動車本社(東京都港区)と、再測定を行った名古屋製作所(愛知県岡崎市)の2カ所に立ち入り検査を実施した。本社では、益子氏ら役員から、名古屋製作所でも開発本部長や性能実験部長らから事情聴取した。その結果が冒頭の文書だ。

再測定自体行わず、過去の数値を流用した車種も

 国交省が激しく怒った三菱自動車の手口はこうだ。


 まず、日産の指摘で軽自動車の燃費偽装が発覚したことを受け、三菱自動車は4月16日から、問題の車種について燃費の再測定を始めた。そして、不正が明らかになった後の同28日、独立行政法人・自動車技術総合機構が三菱側に、国の正しい測定方法を厳密に説明したという。走行抵抗値を5回程度測定し、中央値を中心に3回分のデータを選ぶという方法だ。

 国交省の検査報告では「説明」と書かれている。だが、不正発覚後のこの時期に正しい測定方法を示したということは、「再測定を正しい測定方法でやりなさい」という指示と受け止めるのが普通だろう。

 ところが、三菱自動車はこの「指示」を完全に無視する暴挙に出た。RVRとパジェロの再測定で、中心の3回分を採用せず、あえて低い方から3回分を選んだ。すでに再測定を終えていた6車種も、国の方法で測定をし直すことをしなかった。


 極めつけはミラージュ。この車は再測定すらせず、4年前に測定した数値を流用したというのである。

 5月9日、三菱自動車の性能実験部は部内会議で、国と同じ測定方法に改めることを確認した。ところが、会議で確認したにもかかわらず、その後も従来どおりの方法で測定を続けたという。説明によって徹底させようとした国の方法を完全に無視した三菱自動車に、国交省が激怒するのも無理はないといえる。

偽装した責任者を明らかにするよう指示

 一連の経緯について国交省は、「再測定結果をかさ上げし、諸元値(カタログ値)に近づけようとした意図が疑われる」と認定した。さらに「燃費不正問題が明らかになった後の再測定において、このような取り扱いがなされていたことは、常軌を逸する事態と言わざるをえない」と口を極めて三菱自動車を批判したのだ。

 そして、「このような事態の経緯・背景を自ら解明するとともに、関係者の責任を明らかにすべきである」とし、三菱自動車に再測定でも不正が行われた経過や、だれに責任があるのかを明示するよう求めた。

 面目を失った国交省は今回の文書で、三菱自動車の開発本部や性能実験部といった現場ばかりでなく、益子氏ら経営陣に大きな責任があることを強く指摘した。次回、詳しく報告する。
http://mainichi.jp/premier/business/articles/20160921/biz/00m/010/027000c