アッラーでさえ、白夜には勝てなかったのか・・・
【ストックホルムAFP=時事】夏至の時期の白夜で知られるスウェーデンで、イスラム教徒が18日前後に始まるラマダン(断食月)の対応に苦慮している。断食は日没まで行われるが、白夜の期間は日没がないか、日はほとんど沈まない。どの時点で食事をするかが難しく、スウェーデンや欧州のイスラム指導者が新たな指針の検討を急いでいる。
今年のラマダンは夏至の数日前に始まる。スウェーデンのイスラム協会スポークスマンは「断食をいつ終えられるのか、またいつ始めるべきなのかという二つの難問がある」と説明。「日の出前に断食を始めることになっているが、ストックホルムでは夏に本当の夜明けはない」と指摘した。
こうした状況を受け、最近スウェーデン北部で会合を開いたイスラム指導者たちは新たな提言を行った。詳細な指針は策定中だが、世界の他の地域に合わせるため、夜の早い時間での断食中断が盛り込まれる見通しだ。
また、空腹と水分不足で倒れることを避けるためなら、断食を中断できるという勧告も盛り込まれる見込み。協会スポークスマンは「仕事ができなかったり、立っていられなかったりしたら、断食を中断していい」と呼び掛けている。