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“究極のアナログ車”トヨタ「ランクル70」が若者の心つかんだ理由

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そりゃ、窓の開閉にハンドルをキコキコ回すなんて、20代から見たらカルチャーショックだろうよwww
巷に溢れる可も不可もない、小奇麗に纏まり、各社の差なんて皆無な車ばかりから見たらランクル70は強烈だよ! 

 トヨタ自動車が1年間限定で10年ぶりに復活させたスポーツ用多目的車(SUV)「ランドクルーザー」の70シリーズ(通称ランクル70)が好調だ。8月25日の再発売から3カ月たった11月末時点の受注数は約5600台に上り、販売目標(月200台)の10倍近いペースで売れている。快適さを犠牲にしてでも耐久性、走破性を徹底的に追求した武骨な姿が、従来の熱狂的ファンに加えクルマ離れが進む若者たちの心をもとらえている。

■受注台数は販売目標の約10倍

 「うわぁ、すごいぞ。このクルマ」。平成24年4月、愛知県豊田市にあるオフロードコース「さなげアドベンチャーフィールド」に、豊田章男社長の声が響いた。この日、トヨタの役員を集めたランクルシリーズの試乗会が開かれ、急斜面やぬかるみなどの悪路をものともしない屈強な走りに歓声が上がった。

 試乗会を企画した開発責任者の小(こ)鑓(やり)貞嘉チーフエンジニアは頃合いを見計って切り出した。「16年に販売終了した70の発売30周年が26年に来ます。もう一度(ラインアップに)戻せませんか?」。既にランクルファンとなっていた役員たちから反対意見は出なかった。小鑓氏は心のなかでガッツポーズをした。

 「4WD(四輪駆動)の王者」とも呼ばれるランドクルーザートヨタの現行車種で最も歴史が長く、23年に生誕60周年を迎えた。なかでも70シリーズは最も質実剛健なモデルとして知られ、世界各地の災害・紛争地域や鉱山などの過酷な環境で活躍している。ただ、国内では16年に販売を終了した。当時はディーゼルエンジンのみの展開。環境規制が強化される中、対応するエンジンの開発と採算性を両立できなかった。

■8年前に販売終了

 「70はミスターランクルだ。このままでは忍びない」。苦渋の販売終了以来、小鑓氏は復活のタイミングを待ち続けた。

 ただ、ハイブリッド車(HV)など環境技術で世界を牽引(けんいん)する「エコカートヨタ」が、ガソリン1リットル当たり6.6キロしか走らない70を再発売するには、相当な口実が必要になる。

 地球温暖化が深刻になるなか、本格的に販売を再開すれば批判を浴びる恐れもある。ならば30周年に合わせて限定販売するのはどうか。そう気付いたのは、23年、ランクルシリーズ60周年の企画を立てていたころだ。試乗会で役員の賛同は取り付けたが、実現には採算が取れると営業部隊を納得させねばならない。

 ハードルは高かった。ランクル70はマニュアル車しかなく、ハンドルを回して窓ガラスを開け閉めするなど、出先でも修理できるよう電子機器を極力省いている。「命を預けられる車」(小鑓氏)であるが故に、快適さを追求した今どきのクルマとは真逆を向いているのは確かだ。「月100台も売れないだろう」。そう指摘を受けた。

 だが、小鑓氏には確信があった。復活を望むファンの熱意に直接触れていたからだ。全国の販売店からの聞き取りでも「もっと売れる」と好意的な反応が返ってきた。「採算が取れる最低限のラインでも、企画さえ通せれば何とかなる」。そんな思いで交渉した結果、折り合った販売目標が月200台だった。

■「何とか企画を通せ」

 8月に再発売を発表した直後の週末、販売ディーラー、愛知トヨタ自動車名古屋市昭和区)の旗艦店で来店客を眺めていた小鑓氏は驚いた。ランクルの既存モデルのオーナーは50歳以上が中心なのに、新型70は20~30代の男性が「これは新鮮だ」と目を輝かせていたからだ。主に既存オーナーの買い替え需要を見込んでいた販売台数は、若者の心をつかんだことで跳ね上がった。

 販売は来年6月末で終了する。延長はないという。だが、小鑓氏はこう付け加えた。「これからも海外市場に合わせて進化させるなかで、どこかのタイミングでとは考えている。(再復活を)あきらめてはいない」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141221-00000536-san-bus_all