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アジアと向き合う:戦後68年のニッポン/5 ヘイトスピーチと韓国留学生

だったら日本にクンナ!
日本は韓国人を不快に思うので、来ないで下さい( ^∀^)ゲラゲラ
 「日本は核武装するぞ」。平和の祈りに包まれた町に、過激なシュプレヒコールが響いた。昨年8月6日午後、広島市内の商店街。韓国・高麗大の金スルギさん(24)は、在日コリアン排斥を掲げる団体のヘイトスピーチに見入った。韓国のテレビでも、同じ団体のデモを見た。激しい感情がどこから来るのか分からなかった。一緒にいた日本人学生は、謝るばかりだった。

 ヘイトスピーチが盛んだった大阪・鶴橋では、今春から地元の在日団体が「週末にデモを開催する」と申請し続けている。先に場所を押さえ、デモを封じ込めるためだ。

 それでも、ヘイトスピーチはなくならない。デモに反対する大阪市生野区出身の在日3世、申靖英(しんやすひで)さん(41)は、参加者に対話を呼び掛け、4人と酒を酌み交わした。やめてほしいと伝えたかったが、「愛国心」を理由に正当化された。

 高麗大の金さんは韓国の釜山で生まれ育った。学校で日本の侵略や植民地支配について教わり、級友と「日本はひどい国だね」と話した。家では日本のアニメ「セーラームーン」やドラマ「ごくせん」が楽しみだった。外国語高校で日本語を専攻。日本のバラエティー番組を見て言葉を覚えた。太宰治村上春樹さんの小説に親しみ、日本にひかれていった。

 大学で日韓の高校の歴史教科書を読み比べた。韓国は日本を責めるばかりで、日本は加害の歴史を隠す。そんな印象を抱いた。

 広島でデモに遭遇した時、被爆してから祖国に戻った韓国人被爆者の問題や、日韓関係を議論する両国の学生のツアーに参加していた。平和記念式典や韓国人犠牲者の慰霊祭にも参列した。

 過激なデモをするのはごく一部の人だと分かっている。悲観はしていない。「歴史は誰かを責めるために学ぶのではない。過誤をもとにより良い未来を作るためだ」。ツアーの感想文にそう書いた。

 京都の大学に留学したこの春、清水寺を訪ねた。韓国や中国から来た多くの観光客とすれ違った。土産物屋の店頭で「神風」「特攻」と書かれた旭日旗(きょくじつき)が売られていた。韓国では、旭日旗は日本の植民地支配の象徴と受け止められる。驚いて足を止め、写真をフェイスブックに載せた。

  「韓国人にとって旭日旗が何を意味するのか、土産物店主は知らないと思う」。日本の友人に、そう言われた。知らないからといっても、韓国には不快な思いをする人がいる。そのことを、日本の人たちにも知ってほしい。

 6月に京都の呉服店で、祇園祭に着て行く浴衣を買った。黒地にアイボリーとピンクのボタンの花。ホストファミリーが「日本らしい」と勧めてくれた。

 植民地支配を体験した世代が少なくなる中で育った。自分たちの世代こそ、アジアの関係を変えていかなければならない。そのための答えを今、探している。=つづく
http://mainichi.jp/select/news/20130806ddm041040035000c2.html