国産旅客機MRJ 納入時期がさらに遅れる可能性も
三菱自動車と心中でもする気なのか?
半世紀ぶりの国産旅客機として、三菱航空機が開発中のMRJは、機体の不具合などから初号機の納入が4回延期されていますが、設計の変更が必要なことなどから、「再来年の半ば」としている納入時期が、さらに遅れる可能性があることが明らかになりました。
これは、三菱航空機の親会社である三菱重工業の宮永俊一社長が、31日に決算発表の会見で明らかにしたものです。
MRJの初号機は当初、3年前の「平成25年中」に全日空に納入する計画でしたが、機体の不具合などから納入時期は4回延期され、現在は「再来年半ば」の納入を目指して、アメリカで飛行試験を行っています。
これについて、宮永社長は「航空当局による認可の取得に向けて、システムなどでさまざまな変更が出て、人員や時間を費やしている。今のスケジュールを守りたいが、取引先にも状況を説明して精査したい」と述べたうえで、納入時期がさらに遅れる可能性があることを明らかにしました。
また、宮永社長は、三菱重工のMRJに関する経営判断を迅速に行うため、11月に、社長直轄の事業推進委員会を設置することを明らかにしました。
一方、三菱重工の9月まで半年間のグループ全体の中間決算は、円高の影響で航空機部品の事業の採算が悪化したことなどから、最終的な損益が189億円の赤字と、中間決算としては7年ぶりの最終赤字となりました。