「(外国記者は)日本について全く無知で、いい加減なこと触れ回る」 朝日「吉田証言」2万人訴訟会見で、なぜか海外メディアとバトル
よく言った!!
いわゆる従軍慰安婦が多数強制連行されたとする「吉田証言」に基づく誤報を朝日新聞が30年以上取り消さなかった問題で、「朝日新聞を糺(ただ)す国民会議」が2015年2月23日、東京・有楽町の日本外国特派員協会で会見した。同会議は、日本や日本国民の国際的評価を低下させたとして、朝日新聞に損害賠償と謝罪広告の掲載を求めて提訴している。
この日の会見では、訴訟の意義を「事実関係を司法の場で明らかにする」ことだと説明。さらに、対朝日新聞だけではなく、「日本について全く無知で、いい加減なことを触れ回っている」「朝日新聞と同じようなイデオロギー色に満ちた報道しかしていない」といった外国記者に対する批判も相次ぎ、記者からは「侮辱はすべきでない」などと反発する声が出た。
■2月末~3月初旬にも2次提訴の見通し
訴訟は、上智大学の渡部昇一名誉教授を原告団長とする約8700人が2015年1月26日、原告1人あたり1万円の慰謝料と謝罪広告の掲載を求めて東京地裁に起こした。現時点で「国民会議」には原告に加わるために必要な「訴訟委任状」が2万3000通以上届いており、2月末~3月初旬にも2次提訴に踏み切る。
「国民会議」呼びかけ人の加瀬英明氏は、
「おそらく、ジャーナリズムに対する集団訴訟では、歴史で一番大きなものだと考えている」
などと意義を説明。水島総(さとる)事務局長は、「事実関係を裁判の場で明らかにさせる」ことで、「そうすれば結果として、国際的な評価が変わっていくだろうと考えている」と説明した。
「お金の問題ではなく、心の問題。日本人の名誉と誇りの問題」
とも述べ、損害賠償よりも、判決で朝日新聞の誤報に関する事実認定を得ることを重要視していることを明かした。
会見では、登壇者と記者の対立が先鋭化する場面もあった。米国人記者が
「私の印象では、朝日新聞の報道は、国際社会はかなり肯定的に受け止めてきた気がするが、皆さんのメッセージはどちらかと言えば否定的に受け止められている。なぜ、皆さんのメッセージは否定的に受け止められていると思うか」
と質問したのに対して、登壇者の2人は外国メディアの伝え方に問題があるとして、会見に出席している記者を非難した。
「ここに来ておられる米国、欧州の記者の方も、日本について全く無知で不勉強。それが一番大きな原因。私たちの責任ではない」(加瀬氏)
「日本人は、虐殺や、むやみな殺生、人殺しを嫌う国民。この現実を無視して、日本人が大変危険な存在である、もっと言えば安倍総理が危険な存在であると、歴史修正主義者、ライトウイング(右翼)という形で非難しているのが、残念ながら、はっきり言いますが、日本にいる皆さんだと思う。非常に私たちは残念だし、怒りすら覚える。本当のことを伝えていただきたい。日本の真実を伝えるのが皆さんの責任であり義務だと思うが、残念ながら東京にいる皆さんは、朝日新聞と同じようなイデオロギー色に満ちた報道しかしていない」(水島氏)
さらに加瀬氏は
「日本は歴史を通じてslaves(奴隷)、slavery(奴隷制)が全く存在しなかった文化。特に、米国のつい19世紀後半まで奴隷制があった国からsex slaves(性奴隷)とか何とか言われたくない。それに日本には、宗教抗争、例えばカトリックとプロテスタントが際限なく殺し合うような宗教対立も宗教抗争も存在しなかった。多くの外国のジャーナリストの方々が、日本について全く無知で、いい加減なことを触れ回っているから、日本の評判が悪くなっている面が大変大きいと思っている。是非みなさん、日本について勉強していただきたい」
とも主張。これに対してイタリア人記者が、
「35年以上日本で外国特派員をしている者として、『あなた方に歴史を教える』という主張には憤慨している」
「侮辱はすべきではない」
などと声を荒げ、司会者が「(質問ではなく)スピーチはいらない」などと制止する一幕があった。