平昌五輪:警備員ら約30人が集団食中毒
平昌冬季五輪で警備などに当たる民間警備会社のスタッフ宿舎で食中毒を疑われる患者が多数発生し、大会進行に赤信号がともっている。
平昌五輪組織委員会などが4日に明らかにしたところによると、江原道のある宿泊施設で約30人が腹痛・嘔吐(おうと)の症状を訴えて病院に搬送された。この宿泊施設には五輪関連の警備会社スタッフら約1200人が生活しているという。感染が疑われるスタッフの一部は選手村の警備を担当していたことが分かった。
江原道保健環境研究院は「同宿泊施設に滞在している一部スタッフがノロウイルスに感染したものと推定される」との考えを示したとのことだ。
この宿泊施設の関係者によると、調理員の1人がノロウイルスに感染したまま料理を作ったため、こうした状況になったものと思われる。現場にはさらなる患者発生に備えて夜遅くまで救急車が待機していたとのことだ。
発症した警備スタッフは近くの病院の緊急外来で処置を受けた。組織委員会はウイルス対策のために感染が疑われる患者を隔離する一方、他地域の保安要員を代わりに投入する見通しだ。また、国際オリンピック委員会(IOC)と協議して選手団全員に対する防疫を実施し、保健福祉部(省に相当)など関係機関と協力して緊急防疫措置など疾病抑制作業に着手する方針だ。