東芝が米ウエスタンデジタルと和解
あれ?
これって東芝とWDの騒動を演出して半導体事業の価格を釣り上げてたのかね?
経営再建中の東芝は、半導体子会社の売却で対立が続いていたアメリカのウエスタンデジタルと和解し、ウエスタンデジタル側が売却を阻止しようと行っていた裁判所への申し立ては取り下げることで合意したと発表しました。
東芝とウエスタンデジタルは、三重県にある半導体工場の設備投資を共同で行ってきましたが、経営が悪化した東芝は、この事業を子会社として切り分け、アメリカの投資ファンドを中心とする“日米韓連合”に売却することを決めました。
しかし、みずからが買収することを狙っていたウエスタンデジタル側は、国際仲裁裁判所に売却の差し止めを求める申し立てを行っていました。
発表によりますと、東芝は、三重県の工場に新たに建設を進めている「第6製造棟」の投資について、ウエスタンデジタルと共同で行う方針を決めたということです。これと引き換えに、ウエスタンデジタルは、国際仲裁裁判所に行っていた申し立てを取り下げる一方、東芝も、東京地方裁判所に行っていた申し立てを取り下げることで双方が合意したということです。
これによって、半導体子会社の売却をめぐる両社の対立は解消され、東芝としては、売却の実現に向けた大きな障害を乗り越えた形になります。
一方、売却の実現に向けては、半導体市場の競争がゆがめられないかどうかを判断する各国の審査がなお残っています。ただ、東芝は今月、海外の60に上る投資ファンドからおよそ6000億円の出資を受けて資本を増強していることから、来年3月末までに債務超過を解消して、株式の上場廃止を避けることは可能な見通しです。
今回の和解について、ウエスタンデジタルのスティーブ・ミリガンCEOは「最優先するのは、両社の合弁事業の発展と持続性であり、半導体製品の供給を継続できることを大変うれしく思う。両社の協業は今後も継続していくと考えている」とコメントしています。
一方、東芝メモリの社長も務める東芝の成毛康雄副社長は「協業を再び構築することで、東芝メモリの成長を加速させることができると考えている。東芝メモリの売却は、来年3月末までの完了に向けて、予定どおり進めている」とコメントしています。