恥ずかしい・・・われわれが失った中国の伝統的な美徳は「なんと日本に息づいていた!」=中国報道
「中国の伝統的な美徳とされる譲り合いの精神が日本に存在していることを知り、恥ずかしい気持ちになった」
自分たちの国では普通のことであっても、外国に行った際に自分が何気なく取った行動で恥ずかしい思いをすることがある。中国メディアの法律博客は27日、「私たちの社会ではなぜ人徳に欠け、人に恥をかかせることが起きるのか」という記事を掲載し、ある中国人が日本の関西地方を訪れた際の出来事について紹介している。
記事は、日本を訪れた中国人の手記として、日本滞在中に宿泊したホテルでエレベーターに乗ったときの出来事は忘れもしないと前置きし、「中国での考え方や習慣どおり、エレベーターの扉が開いた瞬間、他人のことをまったく考えることなく、我先にエレベーターに乗り込んでしまった」という。
確かに中国ではエレベーターに限らず、バスや鉄道などでも降りる人がいることなどお構いなしに、我れ先に乗り込んでくる人を見かけることがある。中国ではこうした行動が特に咎められるものではないが、日本であれば「降りる人が先」であるのは常識だ。
さらに、エレベーターでバツの悪い思いをした中国人は、次にエレベーターに乗ったときは我先に乗り込まないよう注意したというが、今度はエレベーターを降りるときに違和感を感じたという。そのエレベーターにはこの中国人以外にも日本人が複数乗っていたというが、目的の階についても誰も降りようとしないのだという。訝しく思っていたら、日本人たちはお互いに「先に降りる」ことを譲り合っていたとし、先に降りた日本人が残る人たちに会釈をして降りていったと伝え、「中国の伝統的な美徳とされる譲り合いの精神が日本に存在していることを知り、恥ずかしい気持ちになった」と伝えた。
日本に譲り合いの精神が息づいていたことについて、この中国人は「我先にエレベーターを降りようとした自分の下品な行動について後悔してやまない」と主張。日本滞在中は「恥ずかしい行動をしないよう」、自分の言動に気をつけていたようだが、ちょっとした隙に素が出てしまったことについて「教養やマナーはすぐに身につくものではなく、自分の根底にあるものや習慣が表に出てしまう」と振り返った。
中国でも公共の場所でのマナーについて、人びとの意識が高まってきているのは事実だ。海外旅行に出掛ける中国人が増えているゆえ、他国は中国と様子が違うことに気付き始めているのかもしれない。だが、中国人全体の意識が変わるまでにはまだまだ時間がかかりそうだ。(編集担当:村山健二)
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