<RV死亡事故>色覚障害で信号誤認 被告訴え
信号の識別が困難なのを認識しておきながら、何故に運転をした?!
2014年6月に仙台市泉区で衝突事故を起こして2人を死亡させたとして、自動車運転処罰法違反(過失致死)の罪で在宅起訴された仙台市吉成中教諭の千葉厚志被告(52)の公判が28日、仙台地裁であり、被告は「色覚障害があり、信号の赤と黄色を見間違ったまま交差点に進入してしまった」と述べた。
信号は事故当時、赤の点滅で被告側に一時停止義務があった。被告は黄色の点滅と思い込んだ上、「左右からの車に気を取られ、3灯式の信号のどの位置が点滅しているか確認しなかった」と話した。
赤と黄色の区別については「すごく似た色で、通常は明るさの違いで見分けている」と打ち明けた。色覚障害が原因の事故や違反歴は過去になく「同じような事故をなくしたい」と障害への理解を訴えた。
被告は「先天性の色覚障害」との診断書を地裁に提出しており、弁護側は情状酌量を求めている。
起訴状によると、被告は14年6月16日午前5時10分ごろ、RV車を運転中、泉区鶴が丘4丁目の市道交差点でタクシーと出合い頭に衝突。タクシー運転手の男性=当時(65)=と乗客の無職女性=同(63)=の2人を死亡させたとされる。
色覚障害者は国内に約300万人いるとされる。色覚障害者が判別しやすい信号の普及を目指す九州産業大の落合太郎教授(環境デザイン)は「色覚障害者にとって、より見分けにくい発光ダイオード(LED)型信号の導入が進む中、国際的に議論されている問題だ」と指摘。「免許を取り上げても根本的な解決にならず、社会インフラの整備こそが必要だ」と話す。
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201606/20160629_13017.html