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認知症が影響 エアコン操作間違え熱中症に

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これは、完全犯罪の手口でしょうか?



この夏、熱中症で救急搬送された人のうち、認知症が疑われる高齢者が東京23区で少なくとも120人に上っていたことが自治体への取材で分かりました。
中には認知症の影響でエアコンの使い方が分からず、冷房と暖房をつけ間違って熱中症になった人もいて、専門家は、体温調節の問題はこれからの季節でも起こりうるとして周囲で見守る必要性を指摘しています。
この夏、熱中症で救急搬送された中で認知症の高齢者がどれだけいたのか、NHKは東京23区の自治体に聞き取り調査を行いました。その結果、認知症が疑われる状態で、熱中症になって救急搬送された人は少なくとも120人に上ることが分かりました。現場に駆けつけた際、死亡していた人も2人いました。
ほとんどが独り暮らしの高齢者で、訪問介護のヘルパーや、高齢者の見守り活動をする地域包括支援センターの職員が倒れているのを見つけたケースが多かったということです。
中には、認知症の影響でエアコンの使い方が分からず、冷房のつもりが暖房をつけ続けていた人や、ダウンジャケットなど冬物の衣服を着込んで体温が上がっているのに気付かず熱中症になった人もいたということです。
認知症介護研究・研修東京センターの永田久美子研究部長は、「認知症の高齢者にとってエアコンのリモコンはボタンが多く操作が難しい。衣服の適切な選択ができないのも認知症の症状によるものだ。夏だけの問題ではなく、冬にかけても暖房をかけすぎたりするなど体温調節の問題は深刻になる。家族や地域、医療関係者が注意して見守る必要がある」と指摘しています。

リモコン「高齢者には操作難しい」

認知症の影響で、エアコンの使い方が分からず、冷房と暖房をつけ間違って熱中症になった高齢者もいます。
東京・大田区のマンションで1人で暮らしている80代の男性は6年前に認知症と診断され、地域のクリニックの訪問診療を受けています。訪問介護の記録などによりますと、家族やヘルパーが訪ねた際、冷房をつけているつもりが暖房になっていたり、温度設定が高くなっていたりして、室温が30度以上になっていたことが何回もあったということです。
ことし7月、医師が診察で訪れた際、男性は脱水状態で熱中症になる寸前だったほか、先月には、熱中症になって意識がもうろうとなり、手当てを受けました。男性は、「リモコンの操作はよく分からない。教えてもらってもボタンをあちこち押してしまう」と話していました。近くに住む親族がエアコンの操作を間違わないようにボタンに色をつけたり、絵で使い方を教えるなど工夫していますが、それでも間違ってしまうということです。
男性の長女は、「心配なので暑い日は見に来るようにしているが、きょうも設定温度が30度になっていた。何度教えてもボタンを触ってしまうので悩ましい」と話していました
。たかせクリニックの高瀬義昌医師は、「エアコンのリモコンは細かいボタンが多く、設定も複雑で、認知症が進行した高齢者には操作が難しい。こうした高齢者はほかにも多数いて注意しながら往診している」と話していました。

テレビと区別できないケースも

救急搬送には至らないまでも、認知症の専門外来には気付かないうちに熱中症になった認知症の高齢者が、ヘルパーなどに付き添われて治療に訪れるケースが相次いでいます。
東京・練馬区石神井公園ひろクリニックには多くの認知症の高齢者が治療に訪れています。その中で、エアコンのリモコンのボタンを間違って押してしまい、真夏の時期に暖房に設定していたために熱中症になっていた患者がいたということです。
また、テレビのリモコンとエアコンのリモコンの区別ができず、エアコンをつけていると思い込んで、冷房の効いていない部屋で過ごして熱中症になった患者もいたということです。
クリニックで患者の家庭での生活について相談に当たる作業療法士井上里美さんは、「認知症は、ものの区別をしたり、複雑な操作をしたりするのが難しいケースも多くある。そのことを周囲が理解し、病気の進行に気付いて、熱中症にならないように目を配ることが必要だ」と話しています。

専門家「分かりやすい注意喚起を」

認知症介護研究・研修東京センターの永田久美子研究部長は、「認知症の高齢者にとってエアコンのリモコンはボタンが多く操作が難しい。衣服の適切な選択ができないのも認知症の症状によるものだ。当たり前のことができなくなっているおそれがあるので、むしろ水分を取りましょうなどと、本人に分かりやすい注意喚起にしたほうが予防につながる」と話していました。
さらに、永田研究部長は、「夏場だけに限った問題ではなく、冬にかけても暖房をかけすぎたりするなど体温調節の問題は深刻になる。家族だけでなく、地域の見守り活動や、高齢者と接する機会の多い医師やヘルパーなど、周囲で注意して見守る必要がある」と指摘しています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150921/k10010243811000.html