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萌える「アニメ聖地巡礼」…”ムキ出し”まちおこしにファン猛反発、「対話」こそ成功の秘訣

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老害の方がもっと質悪いわ!(#゚Д゚)ゴルァ!!



 アニメ作品の舞台となった場所を訪ねる「聖地巡礼」。年間約100作品ものアニメが制作されていることから、聖地も全国的に増殖し続けている。そんななか、昨年11月に人気アニメ「けいおん!」の舞台とされる滋賀県豊郷町の旧豊郷小学校校舎群で「全国アニメ聖地サミット」が開催され、全国から地域関係者やアニメファンらが集まった。その一方で、突然、見知らぬ来訪者が殺到して地元で戸惑いの声があがれば、地域の安直な発想にファンが反発することも少なくない。アニメ聖地巡礼の現状と課題を追った。(小川勝也

小さな町に殺到…災い?転じて交流を育成、試行錯誤

 昨年11月23日に旧豊郷小で開催された全国アニメ聖地サミットは、約400人ものアニメファンらでにぎわった。旧豊郷小は関西有数の聖地として定着。現在では年間5万人ものファンでにぎわい、他自治体からも動向が注目されるほどになった。

 人口7300人しかいない小さな町・豊郷町に異変が起きたのは、平成21年春のことだった。町では見かけない若者たちが大挙して訪れるようになった。「『何が起こったんや』という感じでしたね」と同町産業振興課の清水純一郎さんが振り返る。調べてみると、当時に放送されていたアニメ「けいおん!」の舞台が、旧豊郷小の校舎に似ているとの噂がファンの間で広まっていることを知ったという。

 廃部寸前の軽音楽部でバンドを組んだ女子高校生たちの日常を描いた「けいおん!」。彼女たちが通う高校は外観だけでなく、イソップ童話「兎と亀」をモチーフにした階段の手すりもそっくりに再現されている。

 実は、この校舎は著名な米国人建築士、ウイリアムズ・メレル・ヴォーリズの設計で昭和12(1937)年に建築された。老朽化が進んだ平成11(1999)年には当時の町長が解体の方針を示したが、地元住民が歴史ある校舎を残すよう要求。解体工事強行やリコールによる町長失職などの騒ぎが全国的な注目を集めたこともあった。

 その後、建物は保存することで決着し、アニメ放送中は耐震工事を終えて21年5月から一般公開を始めたばかりだった。町側は文化財の見学に訪れる観光客を想定していたが、フタを開けてみればまったく違うアニメファンが訪れたことに驚いた。

ファンとの対話を重ね「アニメの町」に

 その一方で、豊郷町役場には町民らから不安の声が寄せられた。

 「アニメファンはロリコン。子供が写真を撮られるかもしれない」「ごみをあちこちに捨てるんじゃないか」

 そんななかで、清水さんら町職員らが行ってきたのは、旧豊郷小を訪れるファンとの対話だった。「何があったらうれしい?」「何が楽しみで豊郷へ来てくれるの?」と積極的に声をかけていった。すると、「アニメに登場する部室でお茶を飲みたい」「ライブがしたい」などの回答があった。

 そこで、校舎群の一角に喫茶スペースを設けたり、アニメに登場する講堂でライブを開催したりすると、ファンたちは喜んで参加するようになったという。さらには、地元店舗がキャラクターグッズを製造・販売したりして、いつの間にか「アニメ」をテーマにした町として定着していった。

アニメの祭りを再現したら大人気

 金沢市を代表する温泉地「湯涌温泉」はアニメに登場する祭りを再現し、新たな行事として定着させた。ここは、平成23年に放送されたアニメ「花咲くいろは」に登場する温泉街のモデルとされる。

 作品の中で、主人公の女子高校生らが参加する「ぼんぼり祭り」という架空の祭りがあった。神無月(10月)に女の子の神様が出雲大社に帰るのを、「のぞみ札」という札を付けたぼんぼりで送り出すというものだ。

 地元観光協会がアニメの人気を受けて、23年から祭りを再現することにした。当初は約5千人しか集まらなかったが、4回目となる26年10月には約1万2千人が訪れるまでに。金沢市の担当者は「高齢の観光客が多かった地域に、若い人がどんどん訪れるようになった」と驚きを隠さない。

「聖地」先行でファンが反発した例も…

 だが、聖地の話題が先行しすぎて、逆にファンの反発を招いたケースもある。

 平成24年に放送されたロボットアニメ「輪廻(りんね)のラグランジェ」は、事前に制作者側が「千葉県鴨川市が舞台」と公表。自治体側も「聖地化を狙う」と意気込んだ。ところが、ファンの間で「アニメをまちおこしに利用している」との声があがり、インターネット上などで批判が展開された。

 市商工会などの有志で作る「輪廻のラグランジェ鴨川推進委員会」の岡野大和委員長(38)は「地域、ファン、制作側の結束は強い。みんなで地域を盛り上げようという機運は高まっている」と反論する。当時は23年に起きた東日本大震災の直後で、アニメの舞台になることは観光客減少に歯止めをかける千載一遇のチャンスだったという。

 市では25年にアニメの登場人物を鴨川ふるさと特別大使に任命。同市で毎年行われている地引き網イベントでは、アニメに出演した声優をゲストに招いた。さらには、ファンの要望を受けて、アニメに登場するドリンクを再現し、実際に売り出している。

 岡野委員長は「それぞれの地域で歴史や風土、抱える事情は違う。それぞれにいろいろなやり方があっていいのではないか」と指摘している。

ファンとのコミュニケーションが大切

 全国的な広がりを見せている「アニメ聖地巡礼」ブーム。

 「アニメ聖地巡礼観光」をテーマに研究している北海道大の山村高淑教授は「自治体の担当者に熱意がなく、とりあえず『グッズでも売っておけ』といった投げやりなパターンが多い」と指摘。その上で、「地域が想定していない観光客にどう対応するか、ファンと対話し、コミュニケーションを取る仕組みを作り、実現可能なものを実践していく姿勢が必要だ」と話す。

 また、「聖地巡礼 12カ所巡り」などの著書がある聖地巡礼プロデューサーの柿崎俊道さんは「年間100ほどの新作アニメが生まれているので、今後も聖地は増える。アニメには、セクシャリティとバイオレンスがつきものなので、安易にまちおこしに生かすのではなく、それぞれの地域がアニメの内容を精査し、ファンの心理を読み解く努力も必要」と話している。

 今回のサミットは、アニメファンだけでなく、自治体や民間団体などの注目を集めたが、企画にあたった清水さんは「今後、サミットをどういう形で続けるかは未定。各自治体や民間団体、研究者、ファンが異種交流できたことは大きな成果」と意義を強調している。

http://www.msn.com/ja-jp/news/national/%E3%80%90%E9%96%A2%E8%A5%BF%E3%81%AE%E8%AD%B0%E8%AB%96%E3%80%91%E8%90%8C%E3%81%88%E3%82%8B%E3%80%8C%E3%82%A2%E3%83%8B%E3%83%A1%E8%81%96%E5%9C%B0%E5%B7%A1%E7%A4%BC%E3%80%8D%E2%80%A6%E2%80%9D%E3%83%A0%E3%82%AD%E5%87%BA%E3%81%97%E2%80%9D%E3%81%BE%E3%81%A1%E3%81%8A%E3%81%93%E3%81%97%E3%81%AB%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%B3%E7%8C%9B%E5%8F%8D%E7%99%BA%E3%80%81%E3%80%8C%E5%AF%BE%E8%A9%B1%E3%80%8D%E3%81%93%E3%81%9D%E6%88%90%E5%8A%9F%E3%81%AE%E7%A7%98%E8%A8%A3/ar-AA7UweH