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社説[暴走北朝鮮]危機回避へ国際連携を

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 北朝鮮が米国・韓国・日本を名指しし、軍事的威嚇をエスカレートさせている。新型中距離弾道ミサイル「ムスダン」を日本海側に移動させたのが確認された。発射態勢が整ったとみられる。8日には核実験を準備する兆候が見られると韓国紙が報じた。
 北朝鮮がミサイル発射などに踏み切れば、国際的な孤立は避けられない。経済的にますます締め付けが厳しくなるだけである。
 北朝鮮の威嚇は核実験に対する国連安保理決議や米韓合同軍事演習に対抗して3月からエスカレートする一方だ。
 演習が始まった同月11日から朝鮮戦争の休戦協定を完全に白紙化する、と宣言。板門店の直通電話を遮断した。その後、韓国の島に局地的な砲撃を行うことを示唆した。
 北朝鮮朝鮮労働党機関紙、労働新聞は「米軍の前哨基地」として沖縄、三沢、横須賀を挙げ、「われわれの射撃圏にある」と威嚇した。
 米国は韓国との演習にB52戦略爆撃機やB2爆撃機などを投入したことを公表した。公表は異例で、北朝鮮は核搭載可能な戦略爆撃機の投入に強く反発していた。
 ムスダンは米領グアムを射程内に収める。米国はすかさずグアムに高性能迎撃ミサイルの実戦配備を決めた。
 米韓は演習中であり、偶発的な軍事衝突が懸念される。慎重な対応が必要だ。
 北朝鮮の品位を欠いた「脅し文句」はいつもの通りだが、今回の過激な言動は常軌を逸している。北朝鮮の狙いはどこにあるのか。6カ国協議の関係国は北朝鮮の真意を慎重に見極める必要がある。関係国の連携が今ほど求められるときはない。
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 北朝鮮朝鮮労働党は中央委員会で、核開発と経済建設を同時に進める方針を決定。国会に当たる最高人民会議は、核開発の強化を法制化した。核開発を公然と宣言し、核開発と経済建設の二本柱で国づくりを進めることを明らかにしたのである。
 北朝鮮が「核保有国」であることを米国に認めさせ、平和条約を結ぶ。体制維持の保証を引き出す狙いがあるとみられる。金正恩第1書記の求心力を高める権力基盤固めとの見方もある。
 北朝鮮黒鉛減速炉(原子炉)の再稼働を表明したが、6カ国協議の合意違反である。核拡散防止条約(NPT)体制は、ほころびが目立つが、米国が北朝鮮の核保有を認めるようなことがあれば、韓国に飛び火するのは間違いない。朝鮮半島が流動化し、米国外交の完全な敗北となる。
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 小野寺五典防衛相は7日、北朝鮮のミサイル発射に備え、自衛隊に「破壊措置命令」を出した。海上配備型迎撃ミサイルを搭載したイージス艦2隻を日本海に派遣した。
 影響は県内にも及ぶ。防衛省は地対空誘導弾パトリオットを4月下旬、空自那覇基地知念分屯基地に常時配備する方針だ。
 米軍基地ばかりか、自衛隊も増強されることになり、軍事要塞(ようさい)化が一段と進むことになる。軍拡競争の冷戦時代に逆戻りしかねず、北朝鮮には自制を強く促したい。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130409-00000001-okinawat-oki